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羅生門

芸術とは

 
 残酷描写:無し
 性的描写:ってほどでもない
 子供にみせられる度:ちょっと判断つきません

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用心棒に続く黒澤明監督作品。もちろんその名は知っていたけれどあえて避けてきた彼の代表作。そしてもっともどんな作品なのかよく分からないのが本作です。だって羅生門っていったら大抵の人は国語の教科書で読みましたよね?数十ページしかないカツラがどうこうって因果応報の超短編。これを映画化したら傑作ってどういうこと?
と、長年思っていましたが本作の原作は芥川龍之介の「藪の中」だそうです。羅生門はほとんど名前だけ借りた形です。

複数の登場人物が同じ殺人事件の証言をしているはずなのに、全員の言っていることが食い違う。一体誰が殺したのか。真相はいかに。
って作品ではあるものの、真相は藪の中です。その語源となっただけあって、犯人捜しのサスペンスというわけではなくモヤっとした感じのまま終わります。

本作は芸術作品です。起承転結や勧善懲悪など娯楽の方程式を悉くはずし、表現の可能性や構成の妙、新しい技術の模索などに集中している印象を受けました。
本作は公開時に日本国内では評価されず、海外で絶賛されその評価が”逆輸入”されたそうです。後世ではそれが「日本人は自国を卑下しすぎ」とか「海外での評価を妄信しすぎ」等々、日本人の見る目の無さが揶揄されることもあるようです。
確かに、海外での評価のほうを気にしている傾向はあります。去年のアカデミー賞の作品賞を覚えている人と、日本アカデミー賞の作品賞を覚えている人、どちらのほうが多いでしょうか。レンタルショップだってアカデミー賞受賞作の棚は作っても日本アカデミー賞の棚は作りません。権威の感覚の差は現在でもまったく縮まっていないのです。

が、私としては本作が国内で評価されなかったことは致し方ないことだったと思います。
なにせ本作は芸術作品です。いや決して日本人は芸術を分からないとかそういう意味ではなくて。芸術は、誰にでもすぐに分かるようなものではないということです。

よくオークションとかでラクガキにしか見えない”芸術的な”絵画がウン十億円とか値がついたりするじゃないですか。それはモノ自体の”価値”ではなくて、見た人それぞれがつけた”評価”です。これはぶれますよそりゃ。分かりづらいモヤっとしたものを見た10人が10人とも同じ評価くだすほうが気味悪いですよ。

娯楽作品であれば、評価はそこまでぶれません。本作の評価が割れたのはその芸術性の高さの証明でもあります。面白いor面白くないで語る作品ではない以上、評価に差が出てくるのは当然です。私としても本作をつまらないとは決して思いませんが「面白いからぜひ観て!」と人に勧められる類の作品ではないことは間違いありません。

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カテゴリ:映画ーら~ろ
タグ:個人的評価:☆3個 オススメ度:☆4個 黒澤明 三船敏郎 京マチ子 志村喬 森雅之 千秋実 本間文子
個人的評価:☆☆☆
オススメ度:☆☆☆☆
残酷描写:無し
性的描写:ってほどでもない
子供に見せられる度:ちょっと判断つきません





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テーマ : 映画
ジャンル : 映画

tag : 個人的評価:☆3個 オススメ度:☆4個 黒澤明 三船敏郎 京マチ子 志村喬 森雅之 千秋実 本間文子

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