鼠舞 ねずまい
「恐怖を感じる余裕がなければ、死は消滅でしかない」
残酷描写:あり
性的描写:無し
小説読まない人へのおすすめ度:難しくはない
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残酷描写:あり
性的描写:無し
小説読まない人へのおすすめ度:難しくはない
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かつては石材の採掘で栄えていた過疎の町。都会から移り住んできた3人家族の主人公達は、やがて奇怪な現象にみまわれる。
洞窟って延々と同じ景色が続いたり照明を用意しづらかったりと作り手側としては苦労するジャンルのようですが、暗所や閉所、死角が多いなどホラーとしては恰好の題材です。洞窟モノといえばサンクタムやディセントのようなアメリカ映画ならそこそこみられるジャンルですが、それを日本の、しかも小説でやるなんて非常に珍しいです。
ホラーの中でも本作はオカルトの部類に入ります。殺人鬼系ではなく幽霊系。暗い洞窟の中でかつて採掘作業に従事していた外国人の宗教家や刑務所から脱獄した殺人犯が絡んできたりと、そんなに厚い量でもないのにかなり詰め込んでいます。ただ、肝心の幽霊があんまり怖くないのです。
個人的には、幽霊とは会話をして欲しくありません。意思の疎通が出来るということは相手に知性があるということで、怖さは半減します。リングの貞子や呪怨の伽椰子は、まったく意思の疎通が出来ないからこそ止めようがない容赦のなさに打ちひしがれ、恐怖を感じます。本作に登場する幽霊の少女はものすっごいよく喋ります。言ってることはまともではありませんが、やはり恐怖は感じません。ゴーストシップが全然怖くないのもこの幽霊との会話の可否が関係しているのではないかと思っています。
石の採掘・加工の世界という非常に珍しい業界に触れることが出来る稀有な作品ですので、ホラーは別にしても読む価値ありです。
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カテゴリ:小説ーな~の
タグ:個人的評価:☆3個 オススメ度:☆3個 田中文雄
洞窟って延々と同じ景色が続いたり照明を用意しづらかったりと作り手側としては苦労するジャンルのようですが、暗所や閉所、死角が多いなどホラーとしては恰好の題材です。洞窟モノといえばサンクタムやディセントのようなアメリカ映画ならそこそこみられるジャンルですが、それを日本の、しかも小説でやるなんて非常に珍しいです。
ホラーの中でも本作はオカルトの部類に入ります。殺人鬼系ではなく幽霊系。暗い洞窟の中でかつて採掘作業に従事していた外国人の宗教家や刑務所から脱獄した殺人犯が絡んできたりと、そんなに厚い量でもないのにかなり詰め込んでいます。ただ、肝心の幽霊があんまり怖くないのです。
個人的には、幽霊とは会話をして欲しくありません。意思の疎通が出来るということは相手に知性があるということで、怖さは半減します。リングの貞子や呪怨の伽椰子は、まったく意思の疎通が出来ないからこそ止めようがない容赦のなさに打ちひしがれ、恐怖を感じます。本作に登場する幽霊の少女はものすっごいよく喋ります。言ってることはまともではありませんが、やはり恐怖は感じません。ゴーストシップが全然怖くないのもこの幽霊との会話の可否が関係しているのではないかと思っています。
石の採掘・加工の世界という非常に珍しい業界に触れることが出来る稀有な作品ですので、ホラーは別にしても読む価値ありです。
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